このミュージカルは、ごく平凡な男ジョセフ・テイラー・Jrが生まれてから中年期に至るまでの約40年間、彼自身が “自分とは何者か、そして人生とは何なのか?” と発見するまでの過程を描く年代記のような作品である。

初演の演出を手がけたのは、ブロードウェイの伝説的な振付師として知られるアグネス・デ＝ミル。主人公の誕生から幼少期、大学時代から結婚、そして医者となった彼のキャリア───中西部の故郷での平穏な生活から都会の喧騒の中での多忙な生活に至るまで、独創的な構成で綴られていくストーリーは観る者の心を強く揺さぶる。「アレグロ」の魅力は時代を超え、ミュージカル史に永遠に残り続ける。