田舎育ちのじゃじゃ馬娘、アニー・オークリーはあたりで評判の射撃の名手。アニーは狩猟で得た獲物を売っては弟や妹の生活を支えている。有名な西部の興行師バッファロー・ビルが彼女の才能を見出し、この射撃の名人に彼のワイルド・ウェスト・ショーに加わるよう説得。彼女はバッファローの一座に加わることになる。
そこでアニーはショーの主役を務める花形射撃手のフランク・バトラーにひと目惚れ。しかし、彼女はショーの目玉としてフランクの人気をすぐに凌駕してしまう。もちろんビジネスとしては好ましいけれども、ロマンスにとっては悪い状況。傷ついた男の自尊心が先立ち、フランクはライバルの興行一座に移ってしまう。ところが、射撃コンテストの決勝で奇しくもフランクとアニーは対戦することに───物語の結末は、独創的な女性のパワーがいつでも的中することを証明するかのように、心ときめかせてくれる最高潮のフィナーレへと観客を誘う。
1946年にブロードウェイで初演されたアーヴィング・バーリンの名作ミュージカルのオリジナル版。(この他、1999年にブロードウェイで再演したピーター・ストーン演出の改訂版もあり)