1933年に上演されたこのミュージカルは、まさに大恐慌時代のSATURDAY NIGHT LIVE、THE DAILY SHOWとも言える作品で、当時話題のニュースを生き生きと切り取ったものであった。モス・ハートのスケッチは鋭くウィットとユーモアに富み、心に響くアーヴィング・バーリンの楽曲は皮肉たっぷりに風刺が効いている。本作が1998年にリバイバル上演されると、取り上げられた題材のパワーは今もなお色褪せていないことが証明された。
風刺の対象になったセレブレティは、ジョン・クロフォード、ダグラス・フェアバンク、フーバー一族、ロックフェラー、マハトマ・ガンジー、ジョゼフィン・ベーカー、ベッティ・ハットン、ノエル・カワード、その他にもたくさん!初演から80年以上経った今、このミュージカルが当時の人々から「まさに時代のミュージカル」としていかに受け入れられたかがよく分かる。そして今もなお、観客を沸かせる魅力を持ち続けているのである。