ヒット作『ワイルド・パーティー』『マリー・クリスティーン』で高い評価を得た作詞・作曲家マイケル・ジョン・ラキューザによる作品。出演者は女性のみというこのミュージカルは、力強い女性キャストたちへの完璧な作品であるとも言えるだろう。ラキューザは、劇作家ガルシア・ロルカの遺作となった三大悲劇の一つ「ベルナルダ・アルバの家」を原作に、躍動するカスタネット、トレモロで奏でられるスパニッシュギター、そして大地を踏み鳴らすような力強いリズムが響き合うこの傑作ミュージカルを作り上げた。
舞台はスペインのアンダルシア地方。ベルナルダ・アルバは2番目の夫の葬儀の後に喪に服すことを決め、5人の年頃の娘たちにも厳格なルールやしきたりを強いる。”外の空気がこの家に入って入ることはなく、ドアや窓はすべて閉ざされたように感じるでしょう” と宣言する強力な女家長ベルナルダに苦しめられる娘たち。しかし夢や欲望に満ちた娘たちは母親の冷酷なルールに立ち向かい、外界は孤立していた彼女たちを徐々に侵食し始める……。