感性とイマジネーション、この二つの力がロジャースとハマースタイン2世のミュージカルに新しい息吹を吹き込み、第一級のミュージカル作品となった。
ブロードウェイの黄金コンビが最後にコラボレーションしてから30年が経った後、1994年にこのミュージカルが上演されると、ブロードウェイ中が熱狂の渦に巻き込まれ、トニー賞では最優秀楽曲賞を含む2部門でノミネートされた。「シャル・ウィ・ダンス?」が背の高い女性と小柄な男性のコミカルなパ・ド・ドゥになることを誰が想像し得ただろうか?しかしこれこそが新しいミュージカルの手法であり、楽曲のアレンジもまた素晴らしい。スウィング調の「Honeybun」やジャズ風の「Kansas City」などを聞けばロジャース&ハマースタインの音楽が今でも十分に通用することが分かる。