1971年初演のこの作品は、ミュージカルファンの中で失われた宝物の一つとされてきた。 その魅力は素晴らしい歌声の持ち主、バーバラ・クックをフューチャーした珠玉のキャストアルバムによって今なお輝き続けている。
タイトルには、野原でカサカサと音を立てる木の葉から「物語を語る声のハープ」という意味が込められている。不治の病に効く薬草作りの才能を持ったドリー。姉のヴェレーナがそれを悪用するのを拒んだ彼女は、両親を亡くした甥と黒人の女中と共に家を出て、草原の木の家に暮らし始める。そこへ新興宗教を伝道するシスターとその子供たち、風変わりな裁判官クールといった社会のはみ出し者たちが集まり、大家族のようになっていく。こうした人間関係が深い感情の流れとなり、和解へとつながるこの作品は、心浮き立つ楽曲によって全ての謎が解けるミュージカルの楽しさを知っている誰をも虜にするだろう。