誰もが認めるコミック・オペラの巨匠にして現代ミュージカルの生みの親、ギルバート&サリヴァン。彼らの作品が1世紀前に創作された当時だけでなく、現在もなお世界中で上演され続けているということが、永遠に輝く彼らの才能を証明している。
本作のタイトル『ミカド』は日本語からきているが、実際の日本とは違う架空の国の物語で、当時のイギリス政治に対する風刺をこめたドタバタ・コメディである。社会的制約、矛盾した法律、不平等な司法、愚かな統治──本作に登場する人物は様々な困難に翻弄されるが、こんなにユーモアたっぷりの作品がただの悲劇に終わるわけがない。愉快痛快、奇想天外な喜歌劇『ミカド』は、サヴォイ劇場での初演ロングランから現在にいたるまで、世界で最も上演され続けるギルバート&サリヴァンの人気作の一つである。
ロジャース&ハマースタイン社では、この他にも同コンビの名作『軍艦ピナフォア』『ペンザンスの海賊』などのオーケストラ縮小版のライセンスが可能。