リチャード・ロジャースについて
1902年6月28日、ニューヨーク生まれ。
20年代には早くもその作曲の才能を開花させ、以後60年間に渡り、ハリウッド映画か
らブロードウェイ・ミュージカル、ロンドン・ミュージカルまで、さまざまな音楽フィー
ルドにおいて活躍し続けた不生出の作曲家です。
彼の名声は1920年に始まります。まず彼はロレンツ・ハートの詞に音楽を書きま した。ロジャース&ハートのコンビはシーズンごと2作のペースで新作を発表し、ON YOUR TOES(36年)、BABES IN ARMS(37年)、I’D RATHER BE RIGHT(37年)、I MARRIED AN ANGEL(38年)、THE BOYS FROM SYRACUSE(38年)、PAL JOEY(40年)などの作品の数々 で絶大なる人気を博しました。しかし二人のパートナーシップは43年、ロレンツ・ハー トの死をもって終わりを迎えました。ハート48歳でした。
ハートの死から立ち直り、次にロジャースが仕事のパートナーに選んだのは、作詞 家でオペレッタにも造詣の深い、作家のオスカー・ハマースタイン2世でした。
OKLAHOMA!(43年)はロジャース&ハマースタインのコンビによる最初のミュージカルです。この作品の大成功により、ブロードウェイの歴史においてもっとも成功したと言われるパートナーシップが始まったのでした。その後、2人は「回転木馬」(45年)、「アレグロ」(47年)、「南太平洋」(49年)、「王様と私」(51年)、「ME&JULIET」(53年)、「パイプ・ドリーム」(55年)、「フラワー・ドラム・ソング」(58年)、「サウンド・オブ・ミュージック」(59年)という名作ミュージカル群を発表し続けました。
わけても、「サウンド・オブ・ミュージック」は今も世界中のどこかで必ず上演されているという、ミュージカルの歴史に燦然と輝く不朽の傑作ミュージカルです。
その他にも2人は映画のために45年「STATE FAIR」を、テレビのために57年「シンデレラ」を発表しています。
ロジャース&ハマースタインが創り上げたミュージカルは、34のトニー賞、15のアカデミー賞、2つのピューリッツアー賞、2つのグラミー賞、そして2つのエミー賞を受賞しました。また生涯に出版されたロジャースの曲は900作以上、そして40作にものぼるブロードウェイ・ミュージカルを残しました。
79年にロジャースは77歳でその生涯を閉じましたが、90年に彼のブロードウェイへの多大な貢献をたたえ、46th street 劇場を彼の名を冠したリチャード・ロジャース劇場へと改称しました。
98年にはCBSニュースは20世紀にもっとも影響を与えた20人のひとりに彼を選出し、2002年には、リチャード・ロジャース生誕100年を祝賀する記念イベントが世界中で開催されました。